一般的に「相手の気持ちを考えろ。」とか「他人の気持ちが分からないので悩んでいます。」など、『人の気持ち』というのは多くの人の悩みの種かもしれません。
人の気持ちは分かるものなのか、それとも分からないものなのか。ぶっちゃけて言うと分かりませんよ。これで残念な気持ちになったのなら謝ります。すみません。
ただ最後まで読んでもらえれば、きっと分かってもらえるのではないかと考えています。では早速本編に参りましょう。
人の気持ちは分からない
この記事を読んでいるあなたの気持ちをわしは知る由もありません。反対にわしの気持ちも分からないでしょう。もしかしたら物凄くエッチなことを妄想しながら書いているかもしれませんし、イライラした気持ちかもしれません。(いや、そんな事はないですけどね。)
この様に人の気持ちなんて分かりっこないんですよ。絶対に。100人いたら100通りの考え方があり、数分前や数秒前とは変わっている可能性も十分ありますからね。占い師でも超能力者でも相手の気持ちを100%理解するのは無理でしょう。
しかしこの「人の気持ちを分かる」という言葉は、多用されています。一体何故なんでしょう。
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『迷惑をかけない生き方』という教えは本当に正しいのか
個人的には『空気を読む』という流れから派生したものだと考えます。「空気を読めよ。」とか「ホントに空気を読まねぇな。」などと、ちょっと前まではそこら中で使われていましたよね。でも最近はあまり聞かないと思いませんか?
この『空気を読む』というのが『人の気持ちを分かる』に置き換わっただけなんじゃないでしょうか。使っている本人も気づいていないんじゃないかな・・・。だって人の気持ちなんて分からないのに上から目線で「人の気持を分かれよ。」とか言ってくるんですよ。ちゃんちゃらおかしくないですか。
要は使い方を間違っているということです。
例えばAさんという人がいたとします。その人は、あなたにとって立場が上の人です。上司だったり、先輩だったり、教師だったり、誰でも構いません。そのAさんが自分自身で優先順位をつけて行動しようとしています。その時に「なんで人の気持ちや考えが分からないの。相手のためにちょっとは考えてよ。」と言ってきたとします。
そんなの分かるか~!!
と、思いませんか?わしは思っちゃいますね。心の中心で無理を叫びます。(古い?すみません。)
主観と客観
Aさんは自分の考えていることをあなたに伝えることもせず、情報を共有することもせず、全て主観であなたには客観を求めてきています。自分は客観的に思考することが出来ないくせに、相手には客観的に思考しろと要求する。やっぱりおかしいですよね。
自分ではやりもしないことを相手に求めるって、本当に自分勝手だな~って思います。
他にも「自分がしてもらって嬉しいことを相手にもしてあげられる様に考えて。」というのもあります。
いやいやいや、違うって。おかしいよ。
サプライズでプレゼントを貰っても、それはこっちが欲しい物じゃないじゃない。そっちが勝手に考えて、勝手に買い物して、勝手に渡した物でしょうが。自分が欲しい物が相手も欲しいとは限らないでしょうよ。前々から「これが欲しい。」って伝えていたのなら話しは別ですよ。けどそれは『人の気持が分かったわけじゃなく、教えてもらっただけじゃん。』
前者は主観で、後者は言われた通りにしているだけで、考えてすらいないんです。言っていることと、やっていることが合致していないんですから、もう本末転倒ですよ。
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人はなぜ考えなくなったのか|思考力を高めて脳の衰えを防ごう
この様に自分勝手で、矛盾している思考と行動をする人が、よく「人の気持を分かるようになれ。」と言ってくるんです。
はっはっはっはー。コントか!
主観でしか考えられない人が、客観を求めてくるって、本当にどうなっているんでしょうね。
間違って使っている
前置きが長くてすみません。さあ、こっからが本題です。
この『人の気持を分かる』の本来の使い方は、
あなたの言動で、相手がどれほど傷つくのかを考えてから発言・行動をしなさい。
という事なんですよ。それが『人の気持が分かるようになる』って事なんです。どうです?違いが分かりますかね。
自分を分かってくれってことじゃないんですよ。主観でしか物事を捉えることしか出来ない人に、客観的に見たり考えたり出来るようにしましょうってことです。
これは相手を傷つけないだけではなく、本人にとっても有益なことです。多角的な見え方が出来る様になりますし、考える癖がつきます。これがどれほど有益なのかを理解していない人は「うるせぇ、知るか!」と言ってくるでしょうね。いや~残念でなりませんね。自分で自分の成長を止めているんですから。
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失言をする恐ろしい理由と治す方法まとめ
SNSなどでも誹謗中傷の書き込みが問題視されたりしています。具体的には書きませんが、このブログでも驚く様なコメントが書き込まれていることがあります。けちょんけちょんに叩いてきます。もうビックリですよ。ホントに。
マイナスな発言をすると、相手を傷つけることにもなりますし、自分が損をすることも知らないのでしょう。非常にもったいないな~と思っちゃいますね。
大阪では3月24日に誹謗中傷や差別の防止を図る条例が可決されました。4月1日から施行されます。誹謗中傷は、確実に犯罪だと認められるということです。
さらにタイムリーな情報が入ってきました。現地時間3月27日、ロサンゼルスで開催されたアカデミー賞での出来事です。プレゼンターであるコメディアンのクリス・ロックさんが、ウィル・スミスさんの奥さんに対して侮辱発言をしました。それに怒ったウィル・スミスさんが壇上へと進んでいき、クリス・ロックさんの頬を平手打ちしたのです。
米映画芸術科学アカデミーが正式に「いかなる暴力も容認しない。」と発表しています。わしも同意見です。どんなことがあったとしても暴力では何も解決しません。暴力をふるったウィル・スミスさんを擁護するつもりもありません。
でもですよ。クリス・ロックさんの言葉による暴力はどうなんでしょう。頬の痛みは数時間もすれば消えてしまいます。反対に心に刺さった侮辱の言葉は、何年、何十年と消えないこともあるんです。しかも身体的なことや病気で悩んでいる人に対してですよ。
これこそ「あなたの発言で、ウィル・スミスさんと妻のジェイダさんが、どういう気持になるか考えてから喋れ。」ってことです。
自分で考えるしかない
今回のアカデミー賞の件でも「単なるジョークだよ。」とか「ウィル・スミスは、クリス・ロックに謝るべきだ。」という意見があります。たしかに人によって意見や考え方は違うでしょう。全員が同じ考え方になった方が気持ち悪いですけどね。
良いんですよ。同じ人間なんて存在しないんですから、バラバラで。でもね、クリス・ロックさんの発言が無かったら、こんな事にはならなかったんですよ。もう後は、クリスさん・ウィルさん・ジェイダさんの三人の問題です。周りがごちゃごちゃ言ったところで、解決はしないでしょう。要は三人でディスカッションしましょうってことです。
クリス・ロックさんは、どうなるかを考えなかったんでしょう。どうやら過去にもアカデミー賞で差別発言をしています。こういった芸風なのかもしれませんが、誰かを蹴落として笑いになるんですかね?傷つけることに何も感じない人なんですかね?甚だ疑問です。
同様にウィル・スミスさんは、いきなり殴ったことをどう思っているんでしょう。愛する妻が侮辱されて、深く傷ついているのは分かります。けど、殴って妻の心に刺さった棘は抜けるのでしょうか?ビンタで妻のジェイダさんは、癒やされるんですかね?こっちも甚だ疑問です。
どちらも『覆水盆に返らず』『綸言汗の如し』『後悔先に立たず』なんです。つまり発言・行動の前に、ちゃんと考えようってことです。
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何が正しいのか?人としての大切なこと・生き方を学ぶ
考えや意見は違えども、自分で考えるしかないんです。これはどんな人にも共通することだと思うんですよ。
政治家の失言もそうですし、コメンテーターの発言もそうです。教師や教授、医者や弁護士、裁判官はもちろん、どんな状況だろうと、どんな職業だろうと、自分の頭で一度考えてから発言や行動をしないとダメなんです。
もちろん自分自身にも言っていますよ。(笑)
まとめ
「人の気持が分からない」と悩む必要はありません。だって大前提として、人の気持ちなんて分からないんですよ。
主観でしか物事を捉えられない人ほど「人の気持ちを分かれ。」と言ってきます。そんな馬鹿げた話しに付き合うだけ無駄なんですよ。かの有名な極悪人のディオも言っています。「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」と。
だってそもそもの使い方が間違っているんですから。しかも使っている人も間違っていることにすら気づいていない。なんと可愛そうなんでしょうね。そんな人の話しを聞くのは、無駄無駄無駄・・・あっ、うざいですか?すみません。
TwitterやInstagram、Facebookなどの書き込みもそうですし、日常の会話もそうです。発言もそうですが、行動もそうです。最終的には『自分で考えるしかない』んです。
こういった事を書くと「考えてないって決めつけるな!」「ちゃんと考えてるわボケ!」などと、書き込まれたり、言われたりします。う~~~~~ん。それはまた別の機会に。
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