『口は災いのもと』『人の口に戸は立てられぬ』と言われています。古くから発言に対しての注意は多く存在しています。
それなのにあまりにも失言が多すぎる気がします。失言が多いから格言やことわざも多くあるのか・・・鶏と卵みたいだな。
政治家や元政治家の失言が繰り返されています。会社の代表である社長や役員、医者や教師、法曹界から芸能界まで、失言の多さは枚挙にいとまがない。
また著名人に限ったことではなく、一般人も失言で悩んでいる人も多いでしょう。同僚や友人、上司や部下、ママ友やご近所さんと、日常生活にも蔓延しています。
失言は後悔しても遅いのです。そうなる前に、これを読んで治しましょう。
失言をする恐ろしい理由
人は、なぜ失言をしてしまうのでしょう。
細かく分類すると
・一言足している
・考えが足りない
・本心で思っている
・冗談のつもり
・言葉の選び間違い
・脳がきちんと処理していない
などがあります。
結論から申し上げますと、『脳の働きが動物的』なんです。大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)という欲求や感情を司る部分で、大脳の奥の方に存在しています。本能や情動による行動を促します。
ここが活発に働いて、制御出来ないまま大脳の表面に広がる大脳皮質(だいのうひしつ)で言語化されるのです。大脳皮質は思考や判断、推理などを行い、人間としてとても重要な役割を担っています。
言葉は悪いですが、簡単にいうと動物的な状態のままで発言をしているということです。これが失言の恐ろしい理由なんです。
失言:一言足している
ちょっと極端ですけど、こういった一言多いタイプっていますよね。発言をした人の劣等感なのか、マウントを取りたいのか理由は分かりませんが、動物的なんですよ。
本人には悪気はないのかもしれませんが、相手を不快な思いにさせたり、傷つけてしまいます。ライオンは、遊びのつもりでじゃれてきても爪は凶器になります。攻撃をされた方は、たまったもんじゃありません。
そもそも悪意があるのなら、文字通り『人間失格』です。脳の制御が出来ないのではなく、相手を傷つけようとしているからです。
言葉が凶器になるという事を知らないか、もしくは知っててやっているのです。こういった人は、檻(おり)に入ってもらうしかないのかもしれませんね。
失言:考えが足りない
前述の人は、余計なものを足してしまうタイプですが、今度はマイナスな人です。しかも足りないのは言葉ではなく『考え』です。本人はきちんと考えたつもりになっていますが、実際には考えが狭く浅いのが特徴です。
よく考えられない人は、この『幅と深さ』を理解していません。
対象となる事柄を全て見たり聞いたりしないと、考える意味がありません。もし必要な箇所が抜け落ちていたとしたら、考えた末に間違った結果を生み出してしまいます。
また熟慮を重ねないと、誤った結果に陥ってしまう可能性が高いです。これが考えの『幅と深さ』です。多くの人が「分かってるよ。」「知ってるよ。」と言うでしょう。でもわしの経験上、こういう言葉を簡単に言う人ほど分かっていない人が多いです。(笑)・・・残念。
実は考えるという行為は、一朝一夕で出来るものではありません。筋肉と同じように鍛えなければ、衰えていきます。症状が現れるわけでもないですし、実感しないので、自分の考えが足りないことに気づけません。
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考えが足りないので、時代錯誤な事を言ったり、タイミングを間違えたりしてしまいます。往々にして考えの足りない人は、他人の意見も聞かない事が多いです。どんどん悪循環になっていきます。
改善するには日々、より広く、より深く考えるしかありません。そして他人の意見に耳を傾ける。そう、常にアップデートするしかないんです。
失言:本心で思っている
多くの失言の中で最も問題視されているのが、この『本心で思っている』です。誤った正義を振りかざしたり、差別発言をしたりと、間違ったことを正しいと信じているので厄介です。
こういった人は失言どころか、いずれ悪事に手を染めたり、罪を犯したりしてしまうでしょう。事態は悪化してしまうので、一刻も早く考え方を変えないといけません。
そもそもそういった考え方だから、失言をしているのです。って言っても『考え方』ではないんですけどね。思い込みや偏見、先入観や凝り固まった価値観だと言えます。
つまり間違っているということです。この思い込みを変えない限り、失言は無くなりません。ただ自分が正しいと思い込んでいるので、本当に厄介です。(涙)
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自分の都合の良いように解釈をして、上記同様他人の意見は聞きません。自分が間違っていると認めたくないので、思考がストップしています。
考える気もないのです。個人的には、権力者に多い様に感じられます。
このタイプは、固定観念を変えるしか方法はありません。
失言:冗談のつもり
はっきり言って冗談のつもりで失言する人は、センスの無い人です。
面白くもないですし、客観的に物事を見極めるすべも持ち合わせていません。その発言によって、どうなるかを予測する能力にも欠けています。
自分が同じ事を言われたら、どう思うんでしょうか。腹を抱えて爆笑するんでしょうか?
ジェンダーハラスメントやセクシュアルハラスメントをする人に多く見受けられます。冒頭で述べた理由のように、自身の脳を制御出来ていないんです。退化している自分にも気づいていないでしょう。
誤ったんだから、謝りましょうよ。
冗談では通じません。相手を不快にさせて、傷つける行為です。直ちに大脳を鍛えてください。
失言:言葉の選び間違い
言葉の選び間違いで失言をしてしまう人は、『語彙が少ない』『意味を間違えて覚えている』『見栄を張っている』などがあげられます。
語彙とは、単語の知識と使いこなす能力のことです。つまり知っている言葉の数が少ないという点と、能力不足です。そもそも言葉の数が少なかったら、能力も何もないんですけどね。
また、言葉の意味を間違えて覚えている人がいます。例えば『敷居が高い』や『力不足と役不足』、会議など使われる『煮詰まる』などです。
正しい意味を知らない人は、正しい使い方が出来るはずもないのです。間違えて覚えている場合は、正しい意味をインプットし直したり、指摘されたのであれば学び直すことで改善出来るでしょう。
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そして本来の自分を隠して見栄を張ったり、背伸びをしている人です。
賢いと思われたいのか、難しい言葉を使用して失言する人もいます。これは「やめろ!」としか言いようがありません。かっこつけているという事は、かっこ悪いと言っているようなものですよ。
この様に言葉の選び間違いと言っても、それぞれ理由があります。改善するには勉強をして、自身のレベルやスキルをアップさせて、ありのままの自分でいることです。そうしなければ、一生この失言は治らないでしょう。
失言:脳がきちんと処理していない
よく耳にする言葉で『頭の回転が遅い』っていうのがあります。コンピューターでいう所の処理速度のことです。
PCやスマホでサイトの移動やダウンロードで時間が掛かってしまい、ぐるぐる回っている状態です。あれの名前は『進捗(しんちょく)インジケーター』と言います。
この場合は、失言するよりも言葉が出てこない事が多いでしょう。なので処理していないのと、回転が遅いのは違います。
脳がきちんと処理していないというのは、『失言をする恐ろしい理由』で説明した通り、大脳辺縁系から大脳皮質への伝達が上手くないんです。
処理が上手な人は「反応はどうなるだろう」「この言葉で合っているのか」「失礼にあたらないか」「質問に対する答えなのか」と色々考えてから発言をします。
この時に考える『間(ま)』が生じます。これを『頭の回転が遅い』と勘違いする人もいますし、残念ながら実際に『頭の回転が遅い』人もいます。実際に遅い人は置いておいて、この『間(ま)』が大切なんです。何故って、処理に掛かる時間が必要であって、その時間に考えているからです。
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この処理が下手な人は、考えたふりをしたり、素っ頓狂な発言をしたりして、結果失言に繋がってしまうのです。
世界中の実業家や起業家、トップアスリートや一流のアーティストで成功している人達は、必ずこの『間(ま)』があり、的を射た発言をしています。それほど『間(ま)』が重要だということです。
こういった成功者の発言は、You Tubeなどでも視聴可能だと思います。お手本にするのも良いでしょう。ただ『間(ま)』だけを真似しても意味がないので注意してくださいね。要は考える癖をつけることです。
まとめ
失言をする恐ろしい理由と治す方法まとめでした。たかが失言と思わないでください。相手を傷つけたり、損害賠償請求されたり、一生を左右してしまう可能性があるのです。
要は大脳の使い方です。使わなければ衰えていく一方ですよ。私達は何も持たずに産まれたわけではありません。この素晴らしい脳をもらっているんです。使わないなんてもったいない。
おしまいに格言を四つほど紹介させていただきます。
口にした言葉は、自分の耳が最初に聞く
自分が発した言葉は、良くても悪くても一番に自分の耳が聞いています。しかも口は一つですが、耳は二つあります。二倍になってしまいます。悪い言葉や失言は、言わないようにして、良い言葉を発して人生にいかしてください。
雄弁は銀 沈黙は金
人を感銘させるような演説やスピーチは大事である。しかしタイミングをわきまえると、沈黙の方が大事な時もあるのです。へたに失言をするよりも、他人の意見を聞く方が大切なんです。
吐いた唾は呑めぬ
一度口から出た言葉は取り消す事が出来ません。発言には充分に注意して慎重にいきましょう。
駟(し)も舌に及ばず
駟(し)とは、四頭だての馬車のことです。いったん口にした言葉は、四頭だての馬車で追いかけても追いつく事は出来ません。言葉は慎んで、失言には注意しようという論語です。
自分自身も肝に銘じますが、あなたも失言には充分に気をつけてくださいね。
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